ゲームが始まってからミニオンが湧くまでの約1分30秒。
この時間を「何もしない時間」と思うのは大きな間違いです。
この短い時間にも、自分たちのジャングルを守ったり、5人全員で固まって敵陣に攻め込んだりと、すでに駆け引きは始まっています。
とくに、相手の森へ侵入して敵を倒したり、視界を取りに行く「インベード(Invade)」は、チーム構成によっては非常に強力な動きになります。
もし甘えた位置取りをしていると、フラッシュを使わざるを得なくなったり、最悪の場合はフラッシュを切っても倒されてしまうこともあります。
ただ今回は、そういった「インベード」の話を深掘りするつもりはなく、ルーンやサモナースペルなどの基本的な要素について大まかに話していきたいと思います。
これらの部分は、そこまで勝敗を大きく左右するわけではありません。ですが、少し意識しておくだけで若干の有利、そして不利を減らせる場面もあるので、覚えておいて損はありません。
今回は、そうしたポイントをまとめていきたいと思います。
開幕のリソースとリスク管理について
では、実際にそれらのポイントを話していきたいと思います。
まずルーンやサモナースペル以外の話になりますが、開幕のインベード警戒は重要だと考えているため、最初に少し触れておきたいと思います。
チャンピオン構成:ブラウムなどのLv1ファイトが強い場合は警戒
インベードが成功するかどうかは、チームのLv1時点での戦闘力に大きく左右されます。
簡単にいえば、Lv1のファイトで勝てるなら敵陣の森へ入ってもリスクが少ないということです。そこで相手をキャッチしたり視界を取ったりすることも簡単なわけですね。
このファイトの強さは基本的にサポートがどういったチャンピオンなのかという部分が大きいです。1人をキャッチができるパイクやブリッツやLv1から周囲にCCをバラまけて硬いブラウムとかは非常に強力です。
こういったチャンピオンを有するチームは、序盤から積極的に動ける構成をしているため、こちらとしては十分に警戒する必要があります。ただ、ここでの話は「インベード」に関してはあんまり詳しく話さないので、今回は割愛します。
ルーン:マナフローバンド持ちでダメージトレードをしてくる
メイジチャンピオンにありがちですが、マナフローバンド
を組み込んでいるとレーン戦開始前にスキルを当てたい場合もあるでしょう。
1回でも当てるとマナが25増えるので、序盤のマナのキツいチャンピオンであれば開幕の小競り合いでスキルショットを狙いたいはず。
こちらが例えば、マナフローバンド非装備のチャンピオンであれば、スキルでダメージトレードした時点でレーン戦では25マナの差が生まれます。
たった25マナの差ですが、地味に気持ち悪い差ですよね?最近ではモルガナ。ほかにもゼラスなどは簡単にスキルを当てやすいので気分を悪くしたくない方は、その点は気を付けておきたいです。
サモナースペル:イグナイト系は危険。雷撃と組み合わせたら思わぬダメージが入る
では、さきほど少しだけ話題に出した「小競り合い」というものについてです。
ロード画面ではルーンの他にもサモナースペルとの組み合わせにも注目して欲しいところです。アサシンに多いですが、イグナイトと雷撃の組み合わせはかなり危険です。
雷撃はスキル混みで3つ敵に当てたら発動するもので、開幕での戦いになると「AA(通常攻撃)+スキル+イグナイト」で雷撃が発動してしまいます。
これだけでも体力が3~4割くらい減ってもおかしくないので、他の敵からもダメージをもらいながら戦っていたら、思わぬダメージで倒されてしまうことも多々あります。
これダイヤ帯でも倒される人が余裕でいますのでほんと注意です。しかも倒される直前でフラッシュ吐いてるし・・・;;
トリンケット:黄トリンケットと赤トリンケットについて
相手の森(ジャングル)へ視界を取りに行けるとこちら側のリターンは非常に大きいです。
どこの中立からスタートをしているのか。そして今どの位置で勝っているのかが簡単に予想しやすくなり、カウンターアクションやガンクを回避できるからですね。
お互い、この自陣の森への視界は最も警戒すべきポイントの一つです。
しかし、主要な中立モンスターへ1つボタンを押すことで容易に視界を取れてしまうことと、「赤側」か「青側」かさえ分れば動きの予想が立てやすいことから完全にジャングルを守るのは難しいです。
そこで有効なのが、事前に赤トリンケットを持っておいて、ワードが刺された瞬間に「デワード(ワードを消す)」をする動きですね。
ワードを消すとこちらに少量のゴールドも入りますし、こちらの情報を遮断できます。
そして、そのワードを刺したのがミッドレーナーだった場合、黄トリンケットがクールダウンに入ってしまい、序盤のミッド周りのガンクケアが難しくなるというリスクもあります。赤トリンケットを持っている場合も同様なので一長一短ですが・・・。
ワードを使う際は、少なくとも視認できている相手についてはスコアボードで赤トリンケットの有無は確認しておきましょう。もし持っている場合は相手からは見えない箇所にワードを置いて消されにくくするなど、少しの工夫で視界を維持することができます。
時間帯:視界の管理やダメージトレードでレーンが間に合わないorテレポ使うはめに・・・
前述したように自陣の森にワードを刺されてしまったものの、デワード(ワードを消す)するための赤トリンケットを持ってこなかった場合・・・。
一度リコールをして黄から赤トリンケットへ持ち直してデワードしに行くという選択肢があります。相手からすれば読みづらい動きになり、自陣を守りつつ相手のワードを無駄にさせることも可能です。
ただどの時間帯でそういったアクションが起こるのか・・・というのは少し注意が必要です。
ミニオンが出現してから、
- レーンへ辿り着くのにミッドでは約1分28秒。トップボットでは1分38秒。
- 最初のミニオンが倒されるのは約1分40秒ちょっと。トップボットでは1分50秒ちょっとです。
- 自分たちが各々のレーンへ辿り着くのにMS335でミッドで約25秒でトップボットで33秒かかります。
※精密ではなく、おおよその時間です。
以上のことを逆算して自分の動きに大きな損失がないかを考える必要があります。
というのも、「赤トリンケットへ買い直し→自陣の森の敵ワードを壊す→レーンへ戻る→レーン戦開始」
上記の流れで1分を過ぎてベースを出るようだと、敵ワードを壊していたらミッドはほぼ確実にレーン戦に間に合いません。
もしもミニオンを1つでもロストすればLv2に必要な経験値が足りず、レーンで不利を背負ってしまいます。
仮に間に合ったとしても、対面が知識のあるプレイヤーであれば、ミニオンがレーンへ到達する前にプルウェーブを作ることができて、ウェーブ主導権を握られてしまいます。
※プルの例
最初の前衛3体のタゲを一度引き受け、タゲを外すと → 前衛3体が1体の敵ミニオンを集中攻撃 → 先に倒れるため、早い段階でウェーブが相手側に傾く
こうした状況になると、デワードしたリターンより、レーン不利のデメリットが大きくなる可能性があります。
これはほかにもダメージトレードやインベードといった行動にも同じことが言えます。
意図が良くても、リコールのタイミングが悪ければ結果的に大きな不利を招きかねないため、行動を起こす前に「この時間で戻ってレーンに間に合うか?(ミニオンロストしないか?)」という考えは非常に大事です。
さいごに
インベード、視界、デワード、ルーン・スペルを利用した小競り合いなど、気を配るポイントは多く、その結果によって後の試合展開へ影響するものもあれば些細なもの、全く影響しないものもあるでしょう。
ただミニオンが湧くまでのわずかな時間でも、すでにゲームは動き出しています。
何もしないより、この1分ちょっとの時間をどれだけ丁寧に扱えるかで、プレイヤー同士の差が見えやすくなるのではないか・・・と自分は思います。


